生活習慣病

体重落とせば血圧は下がる?

結論

おおよそ

-1kg = -1mmHg

の血圧低下が見込める

論文紹介

 【ガイドライン推奨】高血圧の人が気をつけるべき生活習慣6つ!でもお伝えしておりますが、一般的に「1kg減量すれば血圧が1mmHg下がる」と言われています。

 血圧だけに躍起になる必要はありませんが、以前の記事でも紹介したように血圧の目標は140mmHg未満、もし可能なのであれば120mmHg前後を目指していきたいです。

 そんな血圧と体重の関係について、今回は少し古いですが2003年に有名雑誌「Hypertension」に掲載されたメタ解析研究をご紹介いたします!

 元文献のリンクはこちら

対象

25個のランダム化比較試験(RCT)

1966年-2002年までの36年間 計4874人

グループ分け

食事運動療法により減量した群(平均-5.1kg) VS 対照群

評価項目

収縮期/拡張期 血圧

結果

減量群では-5.1kgの体重減少を認め、

収縮期血圧で-4.44mmHg、拡張期血圧-3.57mmHgの低下を認めた

体重1kgあたりに直すと -1.05/0.92mmHgの血圧低下を認めた

考察

 減量には食生活や運動習慣が強く影響するため、厳密には「減量=血圧低下」という等式は成り立ちません。

 しかし、減量の最も大きなメリットは「努力を分かりやすく可視化できる」ことにあります。食生活や運動習慣の改善は非常に辛いものですが、体重という分かりやすい「数字」で成果が感じられると、継続するモチベーションを保ちやすいでしょう。

 筆者が患者さんに指導を開始する際、まず最初は「毎日体重計に乗ること」を目標にしています。ご自宅に体重計がない方は、安くてもなんでも良いので是非1台購入して体重の推移を記録してみましょう☺️